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ルールと防具を考えるB 廣畑徹(021230執筆) |
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当てないはずのルールであるにもかかわらず、ある程度当てないと攻撃として認めない(特に中段)という矛盾したルールの運営や、反則の取り方に一律性が見られないということは@Aで述べたとおりであるが、全空連が、それらを抜本的に改正できない理由は一体なんだろうか? 私はこれについて
という理由があるからだと思うのである。 全空連ルールの最大の特徴は「相手が自分の間合いに入った際にいかに先に攻撃でき 、その攻撃を当てずに極めうるか」というものであるから、組手の動きは「先の先」「後の先」を中心とする攻撃が主流となり、その都度、審判が止め、判定するという試合運びがスタイルとして定着してきた。 分かりやすく言えば「勝負 はじめっ」で始まり、攻防が始まり、主審が「入ったかな?」と思うとき、また、副審のジェスチャーがあったところで「やめっ」と選手を引き離し、また改めて再開する。いわゆる剣道試合のスタイルに近いものである。 そして、それは次第に「武道空手」という観点から「ポイント制で競う競技」としての空手に変化(進化?)し、それが全空連の戦い方として定着していった。全空連としては、このスタイルの戦い方が損なわれる可能性のあるルール設定は正論だと分かっていても受け入れることはできない。その変化(進化?)は、恐らく近代国家としては正しい選択だと思う。しかし、そのルールの運営(特に反則の取り方)は慣習ではなく、試合規定に沿ったものでないと一般に支持されず意味がない。 そして、相手が怪我をしたときにだけ「当てないように」と警告(注意)する。これは制限速度が40キロの道路を60キロで走って事故を起こしたときに「ここは40キロと書いてあるでしょ」とおまわりさんに言われるのと似ている。日頃、パトカーも60キロで走ってるのに。 今の松涛会や国際松涛館などもそうだと思うが、昔の日本空手協会の試合は素面、素手(拳サポをつけない)で行っていた。これがまた良く歯が落ちる。とても怖い。しかしその怖さというものは、安全性を考えて選択された規定(「極め」「寸止め」のこと)では味わってはいけない怖さじゃないのかなと思うことがある。 同じ怖さなら、顔面に対する突きありのルールで、倒すか倒されるか、その怖さの方を選んだ方が武道としては正しい方向ではないのかなと思う。寸止め方式は、あくまでポイント制の競技であり、そこに武道性の方向を見い出すことはちょっと無理があるんじゃないかな。この話は長くなるので、また、別の機会にします。 下は面防具の写真である。写真の下には商品名は書いていないが、見たことあるものばかりだと思う。
少し前に全空連のメンホーが新しくなった。形がちょっと変わった。怪我をしないような工夫がされたのかと思って見てみたが、性能は相変わらずのようだ。なんでも公式戦は今後、新メンホーしか出場できないとか聞いたが、それって商業ベースにのった美津濃と全空連の利権癒着じゃないのかな?完全に「極め」を重視し試合規定にのっとった試合ができるなら、1・2のメンホーでもいいと思う。 新しい面しか着用を認めないというのはどう考えてもおかしい。あなたもそう思いませんか? 3と4は、打撃に対する吸収がすこぶる良かった。安全具なので、上からどんどん殴って相手をKOすることは間違った使い方だが、そのような使い方をしても鼻を折ったり、口を切ったりする選手はいなかった。しかし脳が揺れることがあるので、厚みのある拳サポやグローブはペケ。素手で攻撃しなければならない。ただ、息苦しいのと透明面の内側が曇ったり、水滴がつくことが欠点だ。また、目とプラスチック面の位置が10センチ近く離れることになるので、 間合いを見切ることができる高等技術者は初めは戸惑うかもしれない。 6は日本拳法や警察逮捕術に使う鉄面である。安全だが重いので頚椎を痛めることがある。金のある人は鉄ではなくチタンで作っている人もいるという。この鉄面はグローブをつけないと突けない(痛い)し、空手独特の遠い間合いからの動きはやりにくくなくなると思う。 この鉄面は安全面からいえば一番安全と思えるが、小林先生はこの鉄面をつけていても頭蓋骨がいがんだという。 これまで、いろいろ、面やルールを変えて試合してみたが、危険度は高いほうから書くと
の順であった。これはどのような結果かというと、メンホーを着用すると選手も安心して止めなければならないところを突ききってしまうようである。相手と戦っているので精神的にそうなってしまうこともある程度理解できる。 メンホーなしは、選手自身も当らないように気をつけるとみえて怪我が少ない。やはり選手も反則負けはいやだろう。コンタクト面をつけたコンタクトルール(素手)は、初めから殴られるのが分かっているから、ある程度、防御もする選手も多く、顔面に対する怪我や後遺症的なものはこれまでにまだない。ただ中段も突きこんだり蹴りこんだりするので、ボディでのKOはあった。 結果的には、攻撃を止めるルールで当ってしまうのが大怪我につながってしまうようである。そのため、全空連にも一部門でいいから、安全防具を着用のうえ、コンタクトルールを実践して貰う機会を作ってもらいたいが、その方向でいい答えを聞くのはまだまだ遠いようだ。日本拳法的、フルコン的になっていくとおもっているようであり、あまり聞く耳をもってくれないのが現状だ。 ある程度、コンタクトを認めると、確かにスタイルは変わっていくだろう。振り突き(フック)上げ突き(アッパー)なども使えるようになるのだから。また、テコンドーの蹴り技も顔面に当てることができるようになる。私は画期的だと思うが、これまでどおりに執着する人には受けは良くないかもしれない。人にはそれぞれ考え方ある。 なお、コンタクト面を着用し寸止めルールで試合することは、これまでの慣習による審判でも結構安全な試合ができると思うが、全空連の選手自身が嫌がる傾向がある。 (02.12.31)今、大晦日の猪木軍対K-1軍の試合(テレビ放映)が全部終わった。面白かった。試合を見る人たちは何を期待しているのだろう?やっぱりどっちが強いんかなと考えているんだろうな。立ち技系と寝技系が戦うのだから、きっとルールの設定は難しかったと思う。獅子杯でフルコン空手と日本拳法が参戦するときでもいろいろ考えるのに、リングのルール設定は恐らく大変だっただろう。しかし、どちらが勝ったか誰にでも分かり見ていてストレスがたまらない。 一番注目したのは、ミルコと藤田の一戦だった。あの体格(100s級)では反射神経が驚異的なミルコに対してどのように寝技に持ち込むか、それが見所だった。その緊迫感が格闘家にはたまらない。立ち技系はタックルされたり持たれると弱い(佐竹は弱すぎた)のは分かっているが、その踏み込む隙をどのようにして藤田が狙うか、それが面白かった。 Cに続く |